絵を描くことができるのは才能?
「耳が聞こえないかわりに、絵を描く才能があるんだね。」と言われたことがあります。前向きな意味で、誉め言葉として受け止めておりますが、不思議とそうとも思えないところもあります。耳が聞こえない代わりなんて、考えたこともなかったから。
小さいころから、ただ見たものを描くことが大好きでした。これまでに、漫画家やイラストレーター、ゲームデザインなどの仕事に興味があり、さまざまな絵を描こうとしましたが、どれも自分には合わなかった。
頭の中では想像できるのに、そこからオリジナとして絵に描くことは苦手だと分かったからです。小説の挿絵や雑誌のミニ漫画を描くことができるのは、とても素敵だなと思っていました。正直羨ましいなんて思ったことも。
それでも、私にとってはっきり分かっていたことがあります。見たものの形や色から感じたままに思うままに描くことが、私にとって美しいものであり、幸せに感じることができることです。
目の前にあるものを頭の中で合成のようにしたイメージを描きだすことは、写真でやるよりもずっと楽しい。そして、うまく描き出せた時は、もっと嬉しい。さらに、その絵で癒されてもらえたら、とんでもなく嬉しいです。
小さいころからたくさん模写してきてよかった。絵を描くことが好きで描いてこれてよかった。途中で離れた時期もあったけれど、再開した時のわくわく感が、今の私に繋がっています。
絵を描くことができるのは、才能ではなく、小さいころから好きでやってきたもの。それが今、私にとって大切な仕事であり、趣味でもあり、なくしたくないものです。「才能」は、きっと自分で決めるものではなく、私を見て感じた人が思うものかな。そうだとすると、やはり嬉しい誉め言葉ですね。
絵を描く才能があって良かったねと言ってくれた方、この場をお借りして、ありがとう!これからも描き続けていきます。そして、新たな絵を描く準備をしております。